一橋大学柔道部

魂魄留道場~東京国立・有備館より~

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2月月報

~ 月報“ 一道 Vol.22“ 2月号  ~
     “冬の寒さにも負ケズ”


*目次
1.柔道部野瀬師範ご挨拶
2. 副主将挨拶(丸山起明)
3.2月取り組み目標
4.2月イベント
5.寒稽古報告
6.柔友会総会報告
7.リレートーク(平成19年卒星野先輩)
8.編集後記


1.柔道部野瀬師範ご挨拶
「IJF国際審判規定の改正と武道必修化に思う」

先生
師範 野瀬 清喜

ごあいさつ
新しい年を迎え1か月が過ぎましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は全日本女子ジュニアヘッドコーチを退任し、いままでの様々な資料等の整理に追われています。これからは有備館に行く機会も増えると思います。柔道部は活気を取り戻し、充実していた時代に戻りました。今後の強化次第で三商大優勝を狙えると思います。大月先生や中田コーチのお陰で部員たちの団結力は強く、基礎基本もしっかりできています。また、今年の入試には多くの柔道経験者が受験するが期待され、1人でも多く合格してくれることを願っています。
とは言え、まだ、1年生と2年生のみのクラブです。先輩各位には今後益々のご支援と有備館でのご指導をお願い申し上げます。
IJF審判規定の改正
国際柔道連盟審判規定が大きく変えられようとしています。改正点で述べられていない詳細も含めて見ると以下のようになります。
骨子
①試験的なルール改正である。⇒2013年1月大会からリオ世界選手権まで(その後協議)
②変更する理由:・指導により勝利を得ようとする選手が多い・防御に徹するあまり技を掛けあう光景がすくない・柔道を知らない人に魅力が伝わらない・ネガティブな柔道ではなく、組み合い、掛けあう場面を多くし、魅力的でエキサイティングなものにする。
ルールの説明
①審判:畳に上がる審判1人・試合場近くに2名のマットジュリー(1名は審判委員⇒VTRを見て確認できる)。②一本の価値:勢いを持って背中の全面をついて倒れた時(最初の倒れ方が重要)③ブリッジの禁止④指導について:組み合わない・偽装攻撃・防御姿勢⇒厳しく取る。奥襟を持ってブロックする場合も指導⑤組手関係:相手を引き倒す・自分の襟を持つ、隠す、クロスグリップで内股等で投げれずにそのままの状況⇒指導、片襟や帯を持つ⇒すぐに掛けないと指導、両手で相手の釣り手を切る⇒指導⑥ベアハグ:指導⑦脚取り関係:大腰・裏投げ⇒OK、立姿勢から寝姿勢の移行⇒移行している段階で足を持てば反則負け(巴投げ等も含む)⑧寝技について:抑え込みに入れば両者が場外に出ても継続、絞め技関節技の効果がある時も継続。
 新ルールについて
 このIJFの改正により柔道は組むスポーツとなり、自由に攻防する格闘技の特性と護身術としての特性を失わせるものではないかと危惧しています。また、自然発生的に出来上がってきた柔道の魅力も半減させ不人気種目となることを懸念しています。三商大戦はあくまでも柔道の本質を守るルールで有り続けたいと願っています。
武道必修化と中国古典
話は変りますが、冬休みに中国の歴史を読みました。特に印象に残っている部分を記したいと思います。戦国時代(紀元前403~前221)前後に勃興した秦は約200年をかけて、他国を侵略し、ある時は40万人以上の殺戮を行い、前221年に中国を統一しました。その時の秦の王は「政」で始皇帝を名乗りました。政は子どもの頃、人質であったこともあり疑り深い性格で政務を一切人に任せず全て自分で決めていきました。その頃、政は韓非という韓の公子の書いた韓非子に感銘し韓非を呼び寄せました。当時の秦の丞相(総理大臣)は李斯と言い、韓非とは、荀子のもとで学んだ同門でした。荀子は性悪説で知られる儒家です。
 政は万里の長城・兵馬俑で知られる始皇帝陵・阿房宮の建設、通貨の統一などを実施したほか、他国人追放令や焚書坑儒などの悪政も行っています。在位10年ほどで健康を害した政は、自分の後継者を長男「扶蘇」とする遺言を残してこの世を去りますが、側近だった宦官趙高によってもみ消され、秦は僅か15年で滅びます。韓非子は獄死、李斯も斬殺されています。
 これを倒したのが、漢の劉邦と楚の項羽で最終的には劉邦が天下を制し漢の時代になっていきます。項羽の最期に謳われたのが「四面からの楚歌」です。
漢王劉邦は天下統一後、高祖と呼ばれましたが、疑心暗鬼の塊となり、秦を倒した盟友を次々と討ち、「背水の陣」で有名な韓信も斬殺されています。劉邦は反乱軍の鎮圧に追われ、戦場での傷がもとで逝去します。その後、呂后という婦人のために子孫を次々と殺されました。2000年前も現代も世の中を変えていくのは、最終的には人の心のようです。
 中国古典に興味を持ったのは、武道必修化で次の世代の若者に伝えるべきものは何かということがきっかけです。日本の武士の教育には、論語、孟子、孫子の兵法などが活用されていました。また、現在の我が国には、先にあげた「四面楚歌」のほかに、「臥薪嘗胆」「積水」「呉越同舟」「牛耳る」風林火山」「蛇足」「完璧」「啓発」「隗より始めよ」など数限りなく孫子や史記などの言葉が残っています。
昨年より始まった武道必修化で柔道を学ぶ子どもたちが10年後には国際社会に巣立っていきます。我が国の伝統文化を知り、他国の伝統や文化を受け入れて活躍する人材作りが必修化の目的です。これからも柔道で次の世代に伝える内容と柔道の本質に関する研究を続けたいと思っています。
 

2.副主将挨拶(丸山起明)

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副主将 丸山起明

皆様、あけましておめでとうございます。先月の主将挨拶に続き、新年の挨拶をさせて頂きます。昨年は力及ばず三商大戦も三位と終わってしまいましたが、「今年の目標は優勝!」と部員一丸となって稽古に邁進していく所存であります。直近の課題と致しましては昨年の三商で指摘された実戦経験不足、これを補うこと。そして来年度15人で戦うためにできるだけ多くの新入生を仲間として引き入れることです。本年も現役部員一同、部の発展に寄与するため全力を尽くしてまいりますので、今後とも変わらぬご厚誼とご指導のほどよろしくお願い申し上げます。


3.2月取り組み目標
・トレーニング・走り込みで基礎体力強化
・反復練習、一人打ち込みの徹底
・ 高校生勧誘プロジェクト


4.2月イベント
・2日、9日の土曜日は有備館にて練習会を行います。(1/28現在)
☆体力強化のため走り込みを稽古前に行なっています
☆9:00~西キャンパスグラウンドにて、稽古は10時頃開始予定


5.寒稽古報告
 1月14~17日に寒稽古が行われました。まったく朝6時から走って寝技をする寒稽古というものは、最初にこれを考えた人間に会えるなら是非とも会ってみたいものですが、それでも皆でやってしまうというのが一橋大学柔道部なのです。さて、初日は振り返ればかなりの適温、畳の足先が冷たくなることもなく、かなり快適なコンディションといえました。野瀬師範ご夫妻にも遠方よりご来場いただき、補強運動や技術講習をして頂きました。
ところで圧巻は、その日の練習後。さて家に帰って布団で一眠りしようかと思いきや、道場の外にしんしんと雪が降り、よもや積もるまいと思しきところに、その後もこれでもかと雪は降り続き、ついに路面に積雪ができる状況。2日目は安全面の配慮から恒例の谷保ランは中断を余儀なくされます。(もっとも3、4日目は多少の積雪を顧みず谷保ランが強行されるのですが。)そんな積雪も寒稽古の印象深い思いであることはさることながら、特記すべきは諸先輩方でありました。特に金子先輩・寺田先輩には、ほぼ全行程に共に朝早くご参加いただき、学生にとって大いに刺激になるところとなりました。このほかにもたくさんのOBの先輩方に各日お越しいただき、寒空の下でアツイ稽古が展開されました。最終日は、稽古後に部室でお汁粉と鍋をつつきながら、大島渚監督作品の魅力だとかアベノミクスのリスク分析だとか、たわいもない話に興じながら体を温め、この瞬間ばかりは刻一刻と迫るテスト・試験に目を逸らしながら、至福の時間を過ごすのでした。OBの先輩方と雪道を走る、本当の意味での「寒稽古」を体感できて思い出深い稽古となりました。

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<ロープ登りは寒さ関係ありません>


6.柔友会総会報告

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<将来の活躍が楽しみな1年生>

 1月25日に柔友会総会が行われました。昭和30年代卒の先輩方から平成年代の先輩方まで多数ご来場いただき、大変な盛会となりました。現役部員たちは普段の学生生活では経験できない、貴重な懇親を深めることができました。来年の抱負等をスピーチする場面では、学生は緊張しながらも、ひとりひとりの口から柔道への熱意と来年度への抱負が述べられ、特に留学生のミンとサニーによるスピーチはその並々ならぬ柔道部への思いに、会場は大いに盛り上がるところとなりました。最後は柔道部伝統の応援歌と部歌が世代を超えて斉唱され、その締めくくりとなりました。柔友会OBの先輩方と学生の思いが噛み合って、今後の我々の活動に対し、大いに期待をして頂けるような総会になったのではないかと思います。

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<やはり最後は一橋大学柔道部万歳>


7.リレートーク(平成19年卒星野先輩)


平成19年卒星野晋一
この度、大変お世話になりました三原先輩からのバトンタッチということで、寄稿させて頂くことになりました星野です。稚拙な文章で誠に恐縮ですが、よろしくお願いいたします。一時期廃部の危機にも陥った柔道部ですが、今の2年生が沢山入ってきてくれて、その2年生が一生懸命1年生を勧誘してくれて、また勢いを取り戻してきてくれていると思います。更なる隆盛を取り戻すべく、今回は柔道部の魅力について、新勧活動を絡めて書かせて頂こうと思います。一つ目は部室です。布団、冷蔵庫にお風呂と、とりあえず生活するには困らないようになっており、加えてTV、エアコン、パソコン、ゲーム、トレーニング器具、冬はコタツまで、そこらの一人暮らしより余ほど健康で文化的な生活が営める環境になっています。そういえば現役時代、部室にはいつも井戸川先輩が居ましたが、やっぱり住んでいたのでしょうか。次に、雰囲気です。良くアットホームさを売りにする部やサークルがありますが、「ただしコミュニケーション能力が高い人に限る」というのが私の実感です。結局のところ、他人と上手くコミュニケーションを取れる人なら、初対面の人とも次第に仲良くなり、大抵の部活・サークルなら居心地良く過ごせます。が、そもそも人と接するのが苦手な人にとっては、一般的な部活・サークルは全くアットホームでは無いのです。その点、うちの部は違います。筋トレマニアだろうが、ゲームオタクだろうが、AKBオタクだろうが、人と話すのが嫌な余り、外食は松屋だけでする人だろうが、(松屋は食券制なので、店員と喋らずに済む)多種多様な人材を許容します。ダイバーシティというやつです。その人のあるがままを受けいれてくれる懐の深さが、当部にはあります。そして最後に、熱です。旧三商大戦に懸ける思いは非常に熱く、人生の中で、一つのことにここまで本気で熱い思いを抱けることは、ほとんど無いと思います。現役・OB・指導して頂ける先生方、全員が一丸となって過ごす4年間は一生の思い出となり、その中で出来た繋がりも含め、自分という人間を作っている重要なファクターになっています。私は柔道部に入らなければ、恐らくオタクなゲーマーとしてそこらのゲーム会社に就職していたでしょう。若干脱線しました。こうした魅力を兼ね添えた柔道部ですが、では、新勧においてどの部分をメインに押すのか。一番の魅力は、やはり「熱」です。ただ、これを真正面から熱く語ってしまうと、昨今の草食系は引いてしまう可能性がありますし、言葉だけで伝えるには結構難しいところがあります。なので、ちょっとパターンを考えてみました。まずは優しく声を掛け、「とりあえず練習見に来てよ。見るだけ!」「コンパだけでもいいよ!」など、言葉巧みに釣り、とにかく道場に連れ込みます。そこで練習風景を見せますが、普段より軽めな練習にし、やっていけそうかも、と錯覚させます。そして見学だけといいながら、柔道着の上を着せて、部員を投げさせます。このとき、「君の体格なら、背負い投げが合ってるかな」「しかし柔道着が似合うねー」などと小ネタを織り込み、もちろん投げた後は「すごい!初めてでこんな上手く投げられる人はそういないよ!センスあるね!」と、お世辞だとバレるのは前提で誉めます。お世辞だとわかっていても「元々運動で誉められたことが無い文化系の人たち」は、結構嬉しいです。俺って柔道やっていけるかも、と錯覚します。最後に「強くなりたくないですか?」と聞けば、入部はもう決定でしょう(体験談)。ちなみに入部した後は、とにかく誉めて伸ばして心地よく過ごさせ、部室の居心地の良さも相まって、ここにしか自分の居場所は無いと思わせましょう。以上です。自分で読み返すと、怪しい宗教の勧誘にも見えますね。ですが、柔道部で過ごし、三商大戦を終える頃には、この部に入ったのは間違いじゃないと実感することになると思います。※ちなみに、元々体育会系な人を勧誘する方法は、私には良くわかりませんので、(彼らの琴線に触れる部分がわからない)同じく体育会系な人たちが考えてください。偉そうに書きましたが、これを実践するべく、来期の新勧活動には参加できるよう頑張ります。
現役のみなさん、今後ともよろしくお願いします。

来月号は、同級生である山本晃平君にお願いします。
(尚、リレートークに指名された方は、次月のこのコーナーで次にご投稿いたける方のご承認をいただき、氏名掲載をお願い致します。)


8.編集後記
新年も明けて学生はテスト勉強などの傍ら、トレーニング・走りこみに精を出しております。来年の新歓を早くも視野にいれつつ、今すべきことを着実に実行することで希望にあふれた春を迎えられるよう気を引き締めていく所存であります。
今月は福島が担当いたしました。ご挨拶文を御寄稿頂きました野瀬師範、星野先輩には厚く御礼申し上げます。 
引き続きご愛読の程よろしくお願い致します。 

120922 三商大合宿①最終日 (23) (516x214)
<今年も賑やかに活動中です。国立有備館で皆様をお待ちしております>  


柔道部一同  
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